手術が終われば帰宅は可能ですが、術後３～４日間はできるだけ安静を心がけていただきます。稀に出血したり、バイ菌が入って化膿する場合があるからです。また、人によってはごく稀に、剥がした皮膚が一部シワになったり、少し硬くなったり、小腫瘍ができたり、色が黒ずんだりする場合もありますが、そういう場合もできるかぎり対処いたします。
わきのシワに沿って切開するため目立ちませんが、傷跡は残ります。女性で４cmぐらい、男性で５cmぐらいの切開線の傷跡が残ります。また、術後半年～１年ほど手術部が赤くなったり、色素沈着する場合もあります。腋毛は減少して、元の１０％～２０％程度になります。
治癒までに通常若い女性で３週間位、男性や中年以降の方は４週間位かかります。その間に４～５回通院が必要です。手術当日と翌日は腕の安静が必要です。もちろん日常生活は可能ですが圧迫固定が重要になります。術後の圧迫固定は重要であるがゆえに、日常生活はやや不便になります。
当院がおすすめする「皮弁法・剪除法」は、健康保険が適用される場合がございます。臭いの程度によっては健康保険が使えない場合もございますので、診察を受けていただいて判断いたします。健康保険の場合は3割負担の方で片側約20,000円です。その他には術前に血液検査代と術後の通院費が数千円かかります。また、合併症などのトラブルもすべて保険の範囲内で対処できます。
アポクリン腺は思春期に発達するため、成長途中で手術をすると後で出てくる部分は取り残すことになります。個人差はありますが、１８歳以上で手術されることをおすすめします（臭いの程度により早めに手術する場合もございます）。
「自己臭症」と「体臭恐怖症」について
世の中にはわきがのニオイや体臭で悩んでいるものの、他人や医療機関に相談できずにいる人達がたくさんいらっしゃいます。 本当に臭いのある腋臭症の方もいらっしゃいますが、中には一種の神経症である「自己臭症」や「体臭恐怖症」の方もおられます。 自分でわきがかどうか判断のつかない方は、少しの勇気を持って受診してみてください。無理に治療をおすすめすることはありません。お気軽にご相談ください。
